サーフロッドは遠投性と操作性のバランスを考慮して、10ft前後の長さに設計されています。
この長さがあれば、サーフフィッシングの大半をカバーすることができるでしょう。
しかし、悪条件が重なると10ft前後ロッドでは長さが足りないこともあります。
そこでこの記事では、11ftのサーフロッドが活躍するシーンとデメリットについて解説します。
初心者でも遠投しやすいおすすめのロッドもご紹介するので、参考にしてください。
11ftのサーフロッドが活躍するシーン
遠浅サーフ

遠浅サーフ
遠浅サーフは地形の変化が少なく、魚のいるブレイクまで距離があるので遠投性が求められます。
干潮時はブレイクラインまでの距離が縮まるので、10ftの長さでも問題ありません。
しかし、満潮時は逆にブレイクラインまでの距離が長くなるため、10ftの長さでは届かないこともあります。
そのため、11ftのロッドに持ち替えて、最後のひと伸びを稼ぐ方がよいでしょう。
ドン深サーフ
ドン深サーフは満潮時でもブレイクラインまでの距離が短いため、10ftのロッドでも余裕をもって攻略できます。
ミノーを激しく操作してリアクションバイトを誘う場合は、9ftまで短くしても問題ありません。
一見、11ftのロッドは不要のようにも感じますが、遠投性を生かして斜めにキャストすると、魚の居場所にルアーを長く留められます。
混みあうサーフではお祭りの原因となりますが、他の釣り人との間隔を広くとれる場合は、この攻め方をおすすめします。
1回のキャストで効率よく攻められるので、体力の消耗も抑えられるでしょう。
サーフが荒れた日
台風の後や冬場のサーフは波が高いので、波打ち際でラインを取られやすくなります。
この状態では最後までルアーを安定して泳がすことができないため、バイトチャンスが大幅に減るでしょう。
11ftのロッドは、わずか30㎝長いだけですが、竿を立てると少し先からラインが入水します。
そのため、波打ち際に潜むヒラメやマゴチも違和感なくバイトしてきます。
青物を狙う
青物は岸近くまで寄ることは滅多にないので、遠投できなければ話になりません。
11ftのロッドは操作性を残しながらも遠投性に振っている長さですので、メタルジグを使って青物を狙えます。
長さを生かして魚の引きを吸収しながらファイトを続けると、細いラインでも取り込めます。
やり取りもしやすい長さですので、サーフからショアジギングを楽しむ場合は、11ftの長さを選ぶとよいでしょう。
11ftのサーフロッドを使うデメリット

必ず飛距離が伸びるとは限らない
私は非力な方なので10ft前後のロッドが適しており、11ftのロッドはギリギリ振り切れる長さです。
30g以下のルアーは10ftのロッドと変わらない速度で振り抜き、飛距離を伸ばしています。
しかし、40gを超えるルアーを向かい風の中で投げると10ftのロッドと大して飛距離が変わらないことに気付きました。
必ずしも飛距離が伸びるということではないので、人によっては長いだけのロッドになります。
荒れたサーフで波を交わすときには有効ですが、飛距離は落ちることもあるでしょう。
操作性が悪く体への負担も大きい
10ftのロッドと11ftのロッドを重さで比較した場合、その差は10gもありません。
重さが操作性を悪くしているのではなく、テコの原理によって長さが操作性を悪くします。
物理の公式を証明できますが、手っ取り早いのは7ftと10ftのロッドを用意して水の入ったペットボトルを持ち上げることです。
そのため、30gを超える引き抵抗の強いヘビーミノーなどは、手首への負担も大きく疲れます。
週1程度の釣行頻度では問題ないのですが、毎日サーフに通っていると手首や肩を痛めることもあるでしょう。
実際、私の友人はパソコン仕事でも手首痛いといってリストレストを購入していました。
11ftのサーフロッドおすすめ5選!
【シマノ】ネッサBB(S112M+)
ロングロッドの扱いに不慣れな方でも投げやすい!
携帯性に優れた3ピース構造が話題となることの多いロッドですが、着目すべき点は柔軟性です。
ロングロッドの扱いに慣れていない方でも、しっかり曲げキャストできるので、長さを気にせず使えます。
Mよりやや強い仕様となっているので、バットまでしっかり曲げてファイとすれば青物も相手にできます。
エントリーモデルとしてラインナップされていますが、十分過ぎる性能を秘めたロッドといえるでしょう。
【ダイワ】オーバーゼア(111M)
ルアーにアクションをつけやすいロッド
適度な張りを持っているので、レスポンスよくルアーを操作できる点がおすすめの理由です。
投げやすさはシマノの「ネッサBB」よりも劣るものの、操作性はこちらの方が上です。
ミノーやメタルジグにメリハリのあるアクションを加えてリアクションバイトを誘えます。
ただし、パワーがあるので15g以下のルアーを使うと動きすぎて魚に警戒心を与えることもあります。
【ジャクソン】サーフトライブ(STHS-1112MH)
大型の青物まで対応できるロッド
シーバスロッドの操作性とショアジギングロッドのパワーをミックスして作られたようなロッドです。
メタルジグのワンピッチジャークで青物にアプローチし、バットパワーを生かして取り込む理想的な釣りを展開できます。
ファイト時間が短くなり、無駄に走られないので激混みサーフでの使用にも最適です。
リーズナブルな価格でありながら、実釣性能はハイエンドモデルに近いコスパよいロッドといえるでしょう。

【テイルウォーク】サーフラット SSD(S112MH-P3)
静岡サーフで徹底的に鍛えられたサーフロッド
静岡サーフで実釣テストを繰り返し、求められる性能だけをぎゅっと濃縮した完成度の高いロッドです。
メーカーが自信を持って売り出している割に価格はリーズナブルですので、セカンドロッドとしてもおすすめします。
リアグリップが長めに設計されているので、脇挟み使うとジグの操作も楽ちんです。
このモデルから3ピース構造に変更されたので、電車で釣り釣りに行く方にもおすすめします。
【テンリュウ】パワーマスターサンドウォーカー(PMS1102S-M)
追従性の高いティップでバラシを軽減できる
追従性の高いティップを搭載しているので、バラシが多い波打ち際も安心して交せます。
このロッドを使って、ヒラメのキャッチ率はティップが大きく関与していることを学びました。
いつフックが外れてもおかしくない状態でのランディングを体験できるでしょう。
ジグへッドやシンペンのように引き抵抗の弱いルアーも操作感を失いません。
ボトムの感知能力も高いため、レンジを意識した釣りを展開できるロッドです。

11ftのサーフロッドはセカンドロッドの位置づけ

1ftは約30㎝ですので、メートルに換算すると11ftのロッドは約3.3mということになります。
一般的な投げ竿が3.6~4.2mであることを考えると、初心者でも投げられる長さといえるでしょう。
しかし、ルアー釣りは投げ釣りと違って常にアクションを加え続ける必要があります。
そのため、誰もが使いやすと感じる長さは、操作性も兼ね備えた10ft前後のロッドです。
はじめの1本に11ftのロッドをおすすめする場面も見かけますが、私はおすすめしません。
目的が明確になってこそ、メリットが生かせる長さと考えているので、はじめの1本には10ft前後のロッドをおすすめします。
11ftのロッドは、10ftの長さで攻略できないシーンのために用意するセカンドロッドと位置付けています。
飛距離を伸ばす場合はどの長さを選ぶべきか

理論上、ロッドは長いほど遠心力とロッドの反発力によって大きな力をルアーに与えられるので、飛距離は伸びます。
ここで大事なことは、ロッドを振り抜く速度であり、速いほどルアーに大きな力が加わります。
この力を物理の世界では「運動エネルギー」と呼んでおり、速さの2乗に比例することが証明されました。
そのため、最も早く振り抜ける長さが、1番遠投できる長さといえるでしょう。
まとめ
11ftのサーフロッドは「あと少しだけ飛距離を伸ばしたい」というシーンで役立ちます。
10ft前後のロッドをメインに、サブロッドとして用意しておけば、波が高い日も攻略できます。
ただし、シャープに振り抜かなければ長さによる恩地が受けられない点に注意してください。
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