サーフの釣りはアタリが少ないので、永遠と遠投しながら数少ないバイトチャンスを待つことになります。
経験豊富な上級者でも、ついつい道具に頼りたくなり新しいロッドが欲しくなります。
ゲームのように「最強のサーフロッドがあれば」と考えた方も多いことでしょう。
そこでこの記事では、最強のサーフロッドがもつ条件について解説します。
どんなサーフでも快適に使えるおすすめ商品もご紹介しますので、ロッド選びの参考にしてください。
サーフロッドに求められる条件

サーフの釣りはランガンしながら遠投し、様々なルアーにアクションを加えながらアプローチします。
この条件から求められる性能は遠投性とロッドの軽さであり、サーフロッドの必須条件です。
また、遠投先でHITすることも珍しくなく、相手はヒラメ以外の青物である可能性も高いです。
この条件から求められる性能は感度とパワーであり、この4つの条件が揃ったロッドでないと使いものになりません。
また、釣りはあくまでも趣味ですので、コスパも最強の要素に含まれるでしょう。
しかし、全ての条件を最強レベルに引き上げることは技術的に難しく、何か妥協すべき点が出てきます。
例えば、操作性を高めるために軽さを重視すると、強度が低下してしまいます。
そのため、何を目的とするかによって最強のロッドが変わってくることを理解してください。
「ハイエンドモデル=最強」とは言い切れないため、ロッドの特性を理解しておく必要があります。
最強のサーフロッドの選び方

遠投性が最強のサーフロッド
ロッドは長いほど遠心力と反発力によってパワーを生み出すので、遠投性が高まります。
そのため、理論上は高弾性カーボンを使用した12ftのロッドが最強の飛距離を生み出します。
ただし、振り抜く体力と技術力がなければロッドの性能を引き出すことはできません。
そのため、長さよりもブランクスの性能を重視して、自分が振り抜ける長さを選ぶことが大事です。
風に煽られにくい細身設計の高弾性ブランクスを使用し、パワーロスを抑えるカーボンテープの補強が入ったロッドをおすすめします。
軽さが最強のロッド
軽さが最強のロッドは10ftでMHの硬さでも180gの自重を実現しており、ミノーやシンペンを繊細に操作できます。
軽いロッドはランガンしても疲れませんし、振り抜きスピードも上がって飛距離が伸びるでしょう。
ただし、軽さを重視するとブランクスを限界まで細く削る必要も出てくるので強度が低下します。
そのため、ダイワの「SVF NANOPLUS」、シマノの「CI4+」のような特殊素材をブランクスに使用したロッドを選ぶことが大事です。
細身のロッドはパワーロスも起きやすいので、最外層をカーボンテープで補強してあることもチェックしてください。
感度が最強のサーフロッド
感度が最強のサーフロッドは、ブランクスに張りがあり、わずかな振動も手元に伝える高弾性カーボンを使用しています。
また、ガイドもダイワの「AGS」やシマノの「Xガイド」のように軽くて振動伝達のよいものが使われています。
ダイワの「AIR SENSOR SEAT」のように感度を向上させるリールシートも見逃せないパーツです。
ボトムタッチの感触、じゃれつくようなショートバイトも明確に掴めますし、目では確認できない潮の流れも把握できるでしょう。
パワーが最強のサーフロッド
パワーは硬いロッドほど反発力が強くなるので、MHパワーのサーフロッドが最強のパワーを生み出します。
パワーだけを求める方は、一般的なMパワーのロッドが持替えるだけで力強さを体感できるでしょう。
ただし、パワーのあるロッドは追従性が低いのでマゴチの首振りのようにテンションが抜ける瞬間があるとバラします。
そのため、カーボン繊維を織り込んで作られたテンリュウの「西陣織ブランクス」のように柔軟性もプラスしたブランクを選びます。
硬くてパワーだけのあるロッドはショアジギングロッドのように重くガチガチですので、サーフでは使いものになりません。
コスパ最強のサーフロッド
最強のサーフロッドの条件は挙げればキリがなく、人によって考えが変わってきます。
その中で私が敢えてコスパを取り上げたのは、1本のロッドだけでサーフを完全攻略できないためです。
例えば、冬の日本海は波が高くラインが波に巻かれるので11ft以上のロッドが必要です。
春になると波が落ち着くので、10ft台のロッドの方が軽くて使いやすいと感じます。
また、使用するルアーウェイトによってもロッドを持替えるので、最終的にはロッドを複数本用意することになります。
そのため、ミドルモデルのロッドを複数本揃える方が自分で描いた通りの釣りを実践できるでしょう。
最強のサーフロッドはミドルモデルと断言します!

ハイエンドモデルのロッドはサーフロッドに限らず専門性に特化しているので、私は最強と考えていません。
大事なことは最強にバランスがよいことであり、ミドルモデルのロッドがこれに当たります。
誰が使っても性能を引き出しやすくコスパも最強ですので、実際にミドルモデルばかり使う上級者も少なくありません。
どんなによいロッドでも、性能を引き出せなくては意味がないので、趣味として楽しむ分にはミドルモデルで十分です。
ヒラメもマゴチもミドルモデルのロッドでランカーサイズを仕留めてきました。
もちろん、確立した釣りスタイルに特化してハイエンドモデルを選ぶ考えを否定する気はありません。
最強のサーフロッド5選
最強にバランスがよく、初心者から上級者まで使いこなせるロッドを厳選しました。
はじめの1本に選べば、腕が上達してもそのまま使えますし、ロッドを買い換えてもセカンドロッドとして使えます。
迷ったときには、「オーバーゼア グランデ サーフモデル」「ネッサ XR」を選択するとよいでしょう。
【ダイワ】オーバーゼア グランデ サーフモデル(103M)
全ての性能が平均値の使いやすいロッド
ダイワのミドルモデルとして位置づけられており、投げやすくパワーも十分なので愛用しています。
中でも「103M」は45gまでのルアーを投げられるので、風の強い日に重いルアーを使えます。
自重も168gと軽いため、ロッドを立ててルアーをリフト&フォールさせても重さを感じません。
適度な張りを持っているので、ルアーも操作性も高く文句なしの性能を秘めています。
悪くいえば個性のないロッドですが、トータル性能は最強ですので、このシリーズでサーフを攻略できます。
【シマノ】ネッサ XR(S108M+)
遠浅サーフで使うならこの1本
Mより強くMHより弱い絶妙なパワーをもっており、40gのメタルジグで遠浅サーフを攻略できます。
ジグヘッド+ワームのセンシティブな動きも感知するティップを搭載しており、自重もかるのでシーバスロッドのような仕上がりです。
バットパワーで青物やランカーヒラメの引きを止められるので、大物を掛けても安心してファイトできるでしょう。
“柔”と“剛”のバランスが最強なので、どんなサーフに持ち込んでも釣果を期待できます。
【テンリュウ】パワーマスター サンドウォーカー(PMS1032S-MLM)
最強の遠投性と操作性を兼ね備えたロッド
パワーを追求しつつも柔軟性を残した西陣織のブランクスが、最強の遠投性と操作性を生み出します。
激しくティップを叩くような抵抗をみせても、追従性が高いのでバラシません。
また、タメを効かせたファイトがやりやすいので、フックも伸びにくく青物を掛けても時間をかけて取り込めます。
一目でテンリュウのロッドと判るブランクスがとにかくカッコイイので、それだけでも買う価値を感じています。

【ヤマガブランクス】EARLY for Surf(99ML)
激戦区のスレたサーフを攻略できる!
繊細な操作性と遠投性能を最強に引き上げたロッドであり、激戦区のスレた魚を攻略するならこのロッドがベストです。
10ftクラスに負けない遠投性を持っているので、ロングロッドを振りきれない方にもおすすめします。
自重はわずか155gと非常に軽いため、女性でも気軽に遠投できるロッドです。
12g前後の比較的軽いルアーに特化したモデルですので、サーフフィにネス用として使うのがよいでしょう。
【がまかつ】ラグゼ チータR3(100MH)
汎用性が高くキャストフィーリングも最強
高弾性カーボン「TORAYCA(R)T1100G」をコンポジットすることで、シャープなキャストフィーリングを実現しました。
とにかく投げやすく、よく飛ぶロッドですので、持替えるだけで腕が上がった気分になれます。
軽量なルアーをキャストする場合は、垂らしを短くして柔らかいティップの反発力を生かせば遠投できます。
このロッドで大型の青物を掛けた人を見たことがあるのですが、しっかりバットまで曲がって理想的なファイトをしていました。
最強のロッドを手にしても小物を狙うことを忘れない

最強のロッドをご紹介しましたが、決して大物を釣るためのロッドと解釈して欲しくないです。
どうしても「最強」という文字が大物を釣るイメージを抱かせますが、私は小物を狙うことも大事だと考えています。
小物を釣ることで得られる情報も沢山あり、小物を釣っているうちに大物が掛かります。
そのため、最強のロッドを手にしても大物を釣る目標を立てず、ボウズを逃れる目標を立ててください。
嫌われ者であるアカエイもロッドの限界を知るよいチャンスを与えてくれるので、大物とやり取りするときの自信につながります。
まとめ
最強のサーフロッドは、最強にバランスがよいミドルモデルのロッドと考えています。
コスパも最強ですので、複数本揃えることで場所や状況に合わせた戦略を取りやすくなります。
ハイエンドモデルもときには必要となりますが、まずはミドルモデルを揃えることが大事です。
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