サーフ狙える魚種は非常に多いのですが、中でも人気が高いのは高級魚の代名詞ヒラメです。
サーフのヒラメ釣りは初心者でも気軽にチャレンジできるのですが、難点は飛距離が出ないと勝負にならないことです。
そのため、多くの方が飛距離の出るロッドを探していますが、実はリールの性能も飛距離を左右します。
そこでこの記事では、サーフのヒラメ釣りに適したリールの選び方について解説します。 私の経験を元に選んだおすすめのリールベスト10もご紹介するので参考にしてください。
サーフでヒラメを釣るためにはリール選びが大事

初心者の方が、遠投を意識してフルキャストしたときに起きるミスが高切れです。
「パチン」という音とともにルアーが勢いよく飛んでいった経験をした方も多いはずです。
サーフの釣り歴が長い私も、年に数回は高切れでルアーをなくしており、「よく飛ぶな」と感心しています。
これは、ラインが切れることで抵抗がなくなり、いつも以上に飛距離が伸びていると考えられます。
ここから学ぶべきことは、ラインが滑らかに放出されるリールを使えば飛距離が伸びるということです。
実際に、投げ釣りで使用する専用リールはテーパースプールにすることで、ラインの放出を滑らかにする工夫が施されています。
そのため、飛距離を延ばしたい方はロッドだけでなくリールの性能にもこだわるべきです。
サーフでヒラメを釣るために必要なリールの選び方

サーフのヒラメ釣りで最も大事なことは飛距離を武器にして広範囲を探ることです。
ヒラメのいるポイントにルアーを届けなければ、どんなにマッチしたルアーを選んでもHITチャンスは作れません。
そして、ルアーを的確に操作してバイトを誘い、バラシの多い波打ち際を上手く交わすことでヒラメを釣ることができます。
この一連の流れをアシストしてくれるリールの選び方について解説します。
飛距離が伸びるスプールの見分け方

ヒラメ釣りに使用するリールを選ぶときに、まずチェックすべき点はスプールです。
キャスト時に放出されるラインへの抵抗を限りなく減らしたスプールは飛距離が伸びます。
ダイワは大径&逆テーパーのスプール「ABSⅡ」を採用することで飛距離UPを実現しました。
そして、ラインとスプールの接点を前に出す「LC-ABS」を開発することで、さらに5%の飛距離UPとトラブル軽減に成功しました。
シマノはラインの整流効果を生み出す「AR-Cスプール」で飛距離UPを実現しています。
私は飛距離の伸びとライントラブル抑制をバランスよく実現した「LC-ABS」が好みです。
ヒラメが美味しくなる秋から冬は、風の強い日も多いのでライントラブルは避けたいからです。
ギア比はハイギア一択

ヒラメは待ち伏せ型のフィッシュイーターですので、青物のように離れた位置からルアーを果敢に追うことはありません。
誘い出して釣るよりも、ヒラメが居る場所へルアーを投げ込みHITさせるスタイルの方が適しています。
そのため、遠投して広範囲を探りながらブレイクラインや潮のヨレなどヒラメがいそうなポイントを探します。
このとき、わずかな変化も手元に伝わるハイギアの感度がなければポイントを絞れません。
ハイギアのリールはルアーの回収も速いため、手返しよく絞り込んだポイントを打ち返せます。
ヒラメは遊泳力が弱いものの、瞬発力は優れているのでハイギアの早巻きでも平気でHITします。
PEライン1.0号を200m巻けるサイズ

ここ数年、ラインの進化が著しく、細くて強いPEラインが多く発売されるようになりました。
そして、細いラインほど飛距離が伸びて魚にプレッシャーを与えないという話が浸透しました。
この話を真っ向から否定するつもりはありませんが、PE0.8号で80cmを超えるヒラメを上げるのは運次第です。
産卵後に体力が落ちたヒラメなら話は別ですが、最低でも1.0号、私が大物を狙うときは1.5号を使います。
この太さのPEを200m巻くために必要なリールのサイズは4000番であり、下巻きなしで使用できます。
ドラグ機能について

ヒラメはHITして強い抵抗をみせますが、青物のようにスピードで抵抗する魚ではありません。
そのため、追従性は重視しながらも最大ドラグ力に注目してリールを選択しています。
サーフでヒラメを掛けて最もバラしやすいのは、波に巻かれる波打ち際です。
ここで通過するときはヒラメも弱っているので、一気にドラグを締め込みゴリ巻きする方がランディング率は上がります。
そのため、最低でも最大ドラッグ力10kgを超えるリールを選択するようにしています。
上の写真は静岡県で4月にサーフから釣った自己記録となる95cmの座布団ヒラメです。
痩せていましたがそれでも8kgあったので、10kg以下のドラグでは波打ち際でラインがズルズル出てバラした可能性があります。
リールはミドルモデルがおすすめ

磯釣りや船からのジギングは、波しぶきを被る過酷な環境というイメージをお持ちの方が多いはずです。
しかし、初心者の方はサーフのヒラメ釣りに対してこの意識をもつ方がほとんどいません。
実際に経験した方は判るはずですが、波しぶきが掛かりやすく、砂噛みも起きる過酷な環境です。
そのため、ベアリングや本体の防水性が高いミドルモデル以上のリールをおすすめします。
ヒラメの外道として掛かるオオニベや青物が相手でもギアやボディが頑丈ですのでパワー負けしません。
軽量化によって重さを感じにくくなっているので、体力の消耗も押さえられます。
握りやすいハンドルノブ、軽やかな巻き心地などストレスのない釣りを体感できます。
もちろん、釣り自体は1万円以下のリールでも楽しめますが、長く使えるミドルモデル以上を選ぶ方がよいでしょう。
サーフ用リールランキングベスト10!
サーフでヒラメを狙う方におすすめのリールを、私の経験から厳選しました。
「遠投性」「ギア比」「サイズ」「ドラグ機能」「価格」の5点に注目して選んでいます。
簡単に比較できるスペック表も作成したので、参考にしながら自分に合ったリールをお探しください。
商品名 | 自重 | ギア比 | ベアリング | 最大ドラグ |
---|---|---|---|---|
1位 カルディア(LT4000-CXH) | 230g | 6.2 | 6/1 | 12kg |
2位 ヴァンキッシュ(4000MHG) | 205g | 5.7 | 11/1 | 11kg |
3位 ルビアス(LT4000-XH) | 215g | 6.2 | 9/1 | 12kg |
4位 セルテート(LT4000-CXH) | 235g | 6.2 | 10/1 | 12kg |
5位 レグザ(LT4000-CXH) | 255g | 6.2 | 5/1 | 10kg |
6位 スピーキー(3000XGX) | 270g | 6.2 | 6/1 | 9kg |
7位 ブラストLT(LT4000-CXH) | 270g | 6.2 | 6/1 | 12kg |
8位 ストラディック(4000XG) | 275g | 6.2 | 7/1 | 11kg |
9位 ヴァンフォード(4000XG) | 215g | 6.2 | 7/1 | 11kg |
10位 アルテグラ(C3000XG) | 225g | 6.4 | 5/1 | 11kg |
1位【ダイワ】カルディア(LT4000-CXH)
このリールがあればサーフのヒラメを攻略できる!
新素材ZAION Vを採用することでヒラメのパワーに負けない剛性を手に入れたリールです。
大口径ギアを搭載しながらも230gという軽さを実現しているので、高級ロッドと組み合わせてもシャープさを損ないません。
ハイギアを搭載している割に、巻きの重さを感じにくいため、ハイエンドモデルに近い使い心地に仕上がっています。
また、ストッパーレスボディとマグシールドで防水性を高めているので、水際に立ち込んでも安心して使えます。
2位【シマノ】ヴァンキッシュ(4000MHG)
ランカーヒラメに巻けないパワー
PEライン1.5号をちょうど200m巻けるので、ランカーヒラメを狙う方におすすめします。
ロングストロークスプールを搭載しているため、高切れでラインを失ってもキャストフィーリングが変わりません。
また、素材にC14+を採用することで強度を落とさず205gという軽さを実現しました。
ラインをスプール下部に巻き込むトラブルを防止するアンチツイストフィンも搭載している点も見逃せません。
価格だけが難点ですが、シーバス釣りでも使いやすい点を考えると購入して損はないでしょう。
3位【ダイワ】ルビアス(LT4000-XH)
青物とも対峙できる頑丈なリール
超々ジュラルミン製の頑丈なギアを搭載し、最大ドラグ力を12kgまで引き上げたリールです。
大物を掛けても歪まずパワーロスを起こさないモノコックボディも採用しており、5kgを超える青物も余裕で寄せられました。
軽さという点では「ヴァンキッシュ」に劣りますが、安心感という点ではこちらの方が上です。
先代モデルから愛用していますが、モデルチェンジしてからボディとローターにZAIONが採用されてよりパワフルになりました。
4位【ダイワ】セルテート(LT4000-CXH)
メタルジグや鉄板バイブの使用におすすめ!!
「ルビアス」に近い性能ですが、こちらはボディにアルミを使用しているので、パワーは間違いいなく上です。
ただし、パワーが強すぎでルアーの動きや潮の変化を感じにくい一面があり、私は「ルビアス」の方がサーフ向きと捉えています。
特にフィネススタイルで繊細にアプローチするときや、ジグヘッド+ワームの釣りにはオーバースペックだと感じます。
そのため、重量のあるメタルジグや鉄板バイブを使用するときに使うのがよいでしょう。

5位【ダイワ】レグザ(LT4000-CXH)
サーフのヒラメ釣りデビューに最適!
巻き感はそれなりですが、ギアとボディの剛性が高いので引き抵抗の強いルアーを安定して引き続けることができます。
長期間使用しても初期性能が衰えにくいため、はじめの1個に選んで使い倒すのがよいでしょう。
また、自重もこのクラスとしては軽い方ですので、シャープなキャストを繰り返せます。
流石に上位機種と比べると重いですが、サーフで使うロングロッドは手元に重心が寄った方が扱いやすいので気になりません。

6位【テイルウォーク】スピーキー(3000 HGX)
酷使してもトラブルが少ないタフなリール
敢えて魚種を選ばない過酷なテストを行って開発された耐久性の高いリールです。
酷使してもトラブルが少なく、青物を相手にゴリ巻きしてもパワーロスを感じないタフさが魅力です。
ボディラインが美しく、力強さを主張するアルミスプール、黒を基調としたカラーリングなど見た目もかっよく仕上がっています。
ドライブギアもマシンカット製法で作られているので、ノイズが少なく巻き心地も滑らかです。
ダイワやシマノのリールにはない魅力があるので、一度は触れていただきたいリールです。
7位【ダイワ】ブラストLT(LT4000-CXH)
ランカーヒラメを狙う方におすすめ!
特殊アルミニウム素材を使用したスーパーメタルボディを採用しているので、ランカーヒラメを掛けても負けません。
自重は270gと重いですが、ガッチリしたリール特有の安心感を与えてくれます。
クロスラップも採用しているので、スプール内部でラインが食い込む心配もありません。
また、しっかり握り込めるラウンド型のハンドルノブが標準装備されているので、このままショアジギングに持ち出せます。
サーフの釣りを楽しみながら、沖堤や地磯にも通う方は、この1台で全てカバーできるでしょう。

8位【シマノ】ストラディック(4000MHG)
常に主導権を握れるパワーが魅力的なリール
インフィニティクロス、インフィニティドライブの搭載によって巻き性能が一段とUPしました。
ドラグワッシャーも見直されて、長時間のファイトもこなせるようになったので、サーフで不意に青物を掛けても安心です。
また、金属ボディならではの耐久性、剛性感の高さも魅力であり、大物を狙う方でも信頼して使える仕上がりです。
また、密巻き非搭載という点もおすすめの理由であり、柔らかくしなやかなPEラインを使ってもトラブルが気になりません。
9位【シマノ】ヴァンフォード(4000XG)
ミドルモデルらしい完成度の高さがアドバンテージを与えてくれる
新技術こそ使われていないものの、中堅ど真ん中の完成度に仕上がっています。
「ストラディック」と性能が似ていますが、ボディとローターにCI4+を採用しているので軽快さはこちらが上です。
引き抵抗の少ないリップレスミノーなどで潮流を感じながら攻めるシーンでは差が出るでしょう。
高剛性・高耐久な点もこのリールの魅力であり、様々な釣りに流用できるので1台手元に置いておけば使い倒せます。

10位【シマノ】アルテグラ(C3000XG)
はじめてサーフでヒラメを狙う方におすすめ!
アルテグラはシマノの名器と呼ぶべきリールであり、上位機種のテクノロジーを惜しげもなく投入して作られています。
3000番は9ft台のやや短いロッドでドン深サーフの近距離戦を楽しむときにも重宝するサイズです。
ラインキャパが大きいので下糸を巻く必要はありますが、コスパ最高のリールですので、サーフデビューにピッタリです。
ただし、ストラディックと比較すると性能が低いと感じるため、上級者にはおすすめしません。

サーフで使うリールに関するQ&A

サーフでヒラメ釣りをしているときに、よく話にでる疑問点をまとめました。
まとめ
サーフでヒラメを狙う方には、基本性能がしっかりしたミドルクラス以上のリールをおすすめします。
はじめてサーフの釣りにチェレンジする方も、長く使えるので最終的にはコスパのよい買い物になるでしょう。
ぜひ、お気に入りのリールを見つけ出して、まだ見ぬランカーヒラメを追いかけてください。
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