サーフフィッシングは遠投必須の釣りですので、ロッドには軽さが求められます。
軽いロッドは振り抜く速度があがるので、より遠くへルアーを投げられます。
しかし、「軽い」という漠然とした表現では、どのロッドを選べばよいのか判りません。
そこでこの記事では、サーフロッドの軽さに関する基準について解説します。
得られるメリットについても詳しく説明しますので、ぜひロッド選びの知識として役立ててください。
また、ヒラメやマゴチ狙いにおすすめの軽いサーフロッドもご紹介します。
サーフロッドはどんどん軽くなっている

ダイワはエントリーモデルとして「オーバーゼア」という名のサーフロッドを販売しています。
2020年に発売された「109ML/M」の自重は180gであり、十分軽いロッドといえる仕上がりでした。
そして4年後にモデルチェンジを行い、同じ「109ML/M」の自重175gまで軽量化されています。
数字で表すとわずか5gですが、完成度の高いロッドを軽量化するのは簡単ではありません。
ダイワに限らずシマノやメジャークラフトなども、どんどん軽いロッドを開発しています。
そのため、エントリーモデルでも十分軽いと感じるロッドが手に入る時代となりました。
もちろん、ハイエンドモデルに比べて実釣性能は劣るものの、以前より差が無くなってきているように感じています。
最近は本当にハイエンドモデルが必要なのか疑問に感じることも増えてきました。
リールのように差を体感しにくいため、ミドルモデルで十分だと感じています。
サーフロッドの軽さの基準

サーフロッドは軽いほど振り抜く速度が上がるので、飛距離の伸びが期待できます。
人によって軽いと感じる重量は異なり、「軽い」という漠然とした表現では何グラムのロッドを選んでよいのか判りません。
そこで、ダイワとシマノを含む7メーカーのロッドを元に、軽さの基準を考えてみました。
全く同じ条件で比較することはできないため、ミドルモデルのロッドという条件だけを統一し、あとの条件は誤差として扱いました。
ミドルモデルを取り上げた理由は、軽さを含めた実釣性能のバランスがよいためです。
メーカーによってはサーフロッドのラインナップが少ないため、およそ3~5万円の価格をミドルモデルと定めました。
メーカー | 機種名 | 重量 |
---|---|---|
ダイワ | オーバゼアグランデ サーフモデル(103M) | 177g |
シマノ | ネッサXR(S104M) | 170g |
ヤマガブランクス | EARLY for Surf(103M) | 174g |
メジャークラフト | フラットレック5G(FR5-1002M) | 145g |
パームス | ショアガンエボルブ(SFTGS-103M) | 185g |
テンリュウ | パワーマスター サンドウォーカー(PMS1032S-MLM) | 185g |
アブガルシア | SALTYSTAGEPT SURFSLAYER (XSFS-1082M) | 188g |
「ショアガンエボルブ(SFTGS-103M)」はコルクグリップを採用しているため、他のメーカーに比べて自重が重くなります。
また、「フラットレック5G(FR5-1002M)」の軽さが目立つのは、長さが影響しています。
この2点を加味して考えると、ミドルクラスのロッドは170~188gの範囲で作られていることが判りました。
「ショアガンエボルブ(SFTGS-103M)」「フラットレック5G(FR5-1002M)」を除きミッドレンジを計算すると179gとなります。
そのため、179g以下のサーフロッドは軽いと判断してもよいでしょう。
サーフロッドの軽量化がもたらす3つのメリット

飛距離UPが期待できる
飛距離を伸ばすためには、ロッドを素早く振り抜くことが大事であり、軽いロッドほど振り抜きやすくなります。
ロッドのバランスや硬さの影響もありますが、単純に少ない力でも素早く振り抜けます。
特に向かい風の中では軽いロッドの方が振り抜きやすく、台風後や冬の釣りでは大きなメリットをもたらすでしょう。
疲れにくくなる
サーフフィッシングは広大な砂浜を歩き回り、フルキャストしながら広範囲を探る釣りです。
軽いロッドは持ち歩いても重みを感じにくく、魚の居場所を求めて砂の上を歩き回っても疲れません。
長時間釣りをしていても集中力が途切れないので、ルアーのアクションも安定して釣果UPにつながるでしょう。
操作性が高くなる
軽いロッドは繊細なアクションをつけやすく、特に軽いジグヘッド+ワームを使った釣りでは操作性の高さを体感できます。
また、サーフフィネスで使用すると、ロッドを常に立てて操作しても手首への負担が軽減されてアクションにブレが生じません。
また、ロッドは軽い方が感度は高いので、遠投した先の小さいアタリも見逃しにくくなるでしょう。
軽いサーフロッドおすすめ5選
自重179g以下のロッドの中から、クセがなく投げやすいロッドを5つ厳選しました。
どのロッドもサーフで使用する20~30gのルアーを投げやすいMクラスの硬さです。
限られた予算の中からロッドを選ぶ方にはシマノの「ネッサBB(104M)」をおすすめします。
【ダイワ】オーバゼアグランデ サーフモデル(103M)
サーフで使用頻度が高い30gのルアーにマッチしたロッド
張りのあるシャープなブランクスと自重159gという驚異的な軽さが投げる楽しみを教えてくれます。
サーフで使用頻度の高い30g前後のルアーを投げやすく、オールマイティに使えるロッドです。
とにかく軽いロッドですので、お金に余裕のある方は「イグジスト」の4000番を組み合わせるとよいでしょう。
1日ロッドを振り続けるサーフでの釣りにはもってこいのタックルが完成します。

【シマノ】ネッサXR(S104M)
3ピースロッドとは思えない軽さ!
自重が重くなりやすい3ピース構造のロッドを、わずか170gに仕上げたシマノの技術に脱帽しました。
軽さを求めながらも、ランカークラスのヒラメを仕留める剛性を維持しています。
また、感度もカーボンモノコックグリップを採用することで高めています。
サーフロッドに求められる性能を十分に実現したロッドと表現できるでしょう。
ネッサシリーズの中でも特に完成度が高く、ハイエンドモデルにも負けない性能を有しています。
【シマノ】ネッサBB(104M)
限られた予算でも軽いロッドが手に入る!
限られた予算の中から少しでも軽く、実釣性能が高いロッドをお探しの方におすすめします。
3ピース構造でありながら、176gという軽さを実現しており、1日サーフの釣りを楽しんでも疲れません。
ロッド全体を柔らかく仕上げているので、軽いルアーも反発力を生かしてキャストできます。
ロングロッドの扱いに慣れていない方もシャープに振り抜けるロッドです。
【ダイワ】オーバーゼア(106M)
はじめの1本に最適なコスパよりロッド
自重は177gを実現しており、ブランクスも適度な反発力を持っているので、遠投しやすいロッドです。
重心が手元近くにある点もおすすめの理由であり、持ち重り感がありません。
モデルチェンジによって価格は高くなりましたが、握りやすいエアセンサーシートを採用した点は評価に値します。
操作性、感度に関しても他社のミドルクラスを超える性能ですので、コスパよいロッドといえるでしょう。
【ヤマガブランクス】EARLY for Surf(103M)
パリッとしたキャストフィーリングのロッド
EARLYシリーズは中弾性感満載のロッドが多いのですので、このロッドはパリッとしたキャストフィーリングを体感できます。
自重も174gと非常に軽く、ブランクスの質は同じ価格帯のロッドよりもワンランク上です。
グリップも程よい長さに設計されているため、操作性が高くメタルジグも意のままに操れます。
重心の位置も素晴らしく4000番リールを装着すると先重り感が無くなります。
サーフロッドは価格が高いほど軽いとは限らない
メーカー | 機種名 | 重量 |
---|---|---|
ダイワ | オーバーゼア(106M) | 177g |
ダイワ | オーバゼアグランデ サーフモデル(103M) | 159g |
ダイワ | オーバーゼアEX(103M) | 166g |
シマノ | ネッサBB(104M) | 176g |
シマノ | ネッサSS(104M) | 177g |
シマノ | ネッサXR(S104M) | 170g |
シマノ | ネッサエクスチューン(S104M) | 167g |
シマノ | ネッサリミテッド(S108M) | 176g |
サーフロッドは軽さ以外にも剛性や操作性など様々な性能が求められるため、高いロッドほど軽いとは限りません。
例えば、ダイワとシマノを取り上げてみると、ハイエンドモデルよりもミドルモデルの方が軽く作られていることが判ります。
私は、はじめの1本に実釣性能が高くコスパよいミドルモデルをおすすめしますが、その理由の1つに軽さも含まれています。
はじめてロングロッドを扱う方でも、軽くて投げやすいロッドが多いため、飛距離を伸ばせえるでしょう。
ダイワとシマノのロッドは他メーカーに比べて軽く、実釣性能も高いのでエントリーモデルを選んでも問題ありません。
また、ダイワとシマノを比較するとシマノの方が重く傾向がみられますが、これは3ピースという構造が影響しています。
むしろ、3Pロッドでこの軽さを実現したことは称賛に値するという見方もできるでしょう。
まとめ
軽いサーフロッドを探している方には、179g以下のロッドをおすすめします。
軽快なキャストフィーリング、思い通りにルアーを動かす操作性の高さを体感できます。
また、疲れも軽減されるので、サーフフィッシングをより快適にこなせるでしょう。
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